ロバ家のニワトリ飼育記
なんでロバ家でニワトリを飼うのかと思われるでしょう。
ロバなら驢馬(ろば)を飼ったらどうやと思われるかも知れません。
ロバは基本的に生き物を飼うのが好きです。
しかし、どちらかといえば四つ足よりも空を飛ぶやつの方が好きであります。
犬猫よりも鳥類、車より飛行機、、...
ロバ家のニワトリは小型で子供でも飼いやすいチャボです。
子供の情操教育?にと飼い始めたのですが、ケッコウ子供達も気に入ってくれているみたいです。
最初3羽いたチャボも2002年1月現在、10羽に増えました。
(最終更新日 2012.5)
◆◆ロバ的 チャボ飼育の効用◆◆
★チャボは性格が穏やか。子供が飼うにはもってこい。また身体が小さいので狭いところで飼える。
(シャモ(軍鶏)は凶暴で子供が飼うには危険。烏骨鶏も子供が飼うのに適しているそうな。)
★卵を産む。(チャボは白色レグホンなどに比べ産卵数は非常に少なく(年間40個程)、卵も小さいが、
烏骨鶏の卵みたいに身体にええそうな(と近所のおばさんがいう。))
卵をいっぱい採るのが目的ならチャボは不適です。
★雛を孵(かえ)す。(チャボは特に上手。 白色レグホンは産みっぱなしらしい。)
★「コケコッコー」の鳴き声が他の鶏と比べると小さいそうな。(店のおっちゃんがいうには。)
★何でも食べる 。(我が家の残飯整理係として大活躍?、しいては市のゴミ減量化に貢献?してくれている。)
★用事で2,3日家を空けても大丈夫。(店のおっちゃんがいうには。 実際はどうか?)
★焼き鳥にして食える。(これだけはロバは出来んワ!)
しかし
★臭い。(まめに掃除してやればそうでもない、鶏糞は肥料となる。)
★「コケコッコー」が近所迷惑?(おわびに近所に卵を配っている。)
2000年10月、隣町の何か怪しい鳥屋さん(十姉妹などの小鳥類とニワトリだけがいるペットショップ)の
何か怪しいおじさんの薦めで雄1羽(白色)、雌2羽(黒、茶色)のチャボを購入。
このおじさん、風貌に似合わず以外と親切で育て方など色々教えてくださる。
おじさん曰く この鶏は普通のチャボより小さい「ミニチャボ」や。
3羽ともまだピヨピヨと鳴いており、生後約4ヶ月くらい、大きさは鳩くらい。
最初は三羽一緒に小鳥用の鳥かごで飼っていたが、何時までもニワトリを
小鳥かごで飼うわけにもいかず、そこいらの木を集め日曜大工で1.5m四方の鶏小屋を作る。
ニワトリを健康で長生きさそうと思えば鶏小屋に「砂」を入れてやりなさいとの
鳥屋のおじさんの助言通り、砂を入れてやると早速砂浴びをしている。
餌はホームセンターに売っている配合飼料に野菜くず、そして水。
▼白くん(♂) 立派なトサカと尾が自慢です。桂チャボというらしい。 |
▼黒ちゃん(♀) 嘴(くちばし)から足の先まで、全身真っ黒でカラスみたいな鶏。赤玉を産む。 |
▼茶ちゃん(♀) 全身うす茶色。嘴、足は黄色。性格温厚。白い卵を産む。 |
11月半ば頃3羽とも 「ピヨピヨ」 が 「コッコ」 に変わりだす。
身体も一周りも二周りも大きくなった。そろそろ成鳥になったか。
◆
これにはロバも感激した。
▲まさか1月の寒い時期に卵を産むとは思っていなかったので
巣箱は板間のまま。抱卵させるにはもっと柔らかい物を敷かねば。
毎日1個のペースで産み続ける。初卵ということで5個ほど食べた。
その後も産み続け10個程巣箱に溜まった2月初め、親鳥が抱卵し始める。
▲初卵を手に 長女
◆
予定日を過ぎてもなななか孵化してこないのでロバが無精卵だと思い取りだし
たところが中から孵化前のヒヨコがでてきた。大変な事をしてしまった。
3月初め1羽だけ孵化する。親鳥は雛に付きっきりの世話をし、
残りの卵の抱卵を中止してしまった。(こうなるから、一度に孵化しなければならない)
ヒヨコは数日後死んでしまった。原因は夜、親からからはぐれ、寒さで死んでしまったと考えられる。
残りの卵は残念ながら破棄した。
ニワトリを繁殖さすには気候の穏やかな春か秋がよい。
◆
もう1羽の雌鳥(茶)がぶよぶよの卵(堅い殻のない薄皮だけの卵)を巣箱の外に
隔日で生み出す(なんでじゃ)。 4個目からちゃんとした卵(白色)を巣箱の中に産みだす。
卵を産む間隔が2日になったり3日になったりと不定期。
◆
黒チャボが再度卵を産みだした。それも同じ巣箱で。
赤玉白玉が混在している。
◆
3月19日頃から茶チャボが抱卵をし始め、20日より本格的に抱卵を開始した。
約10個、白卵7個、茶卵3個を抱卵。他鶏の卵も抱いている。
▲抱卵中の 茶チャボ
一日中ぼーっと卵の上に座っているのではありません、
転卵といって卵を数十分おきに回転さしています。
◆
茶チャボが抱卵をしているにも関わらず、黒チャボは同じ巣箱に入って産卵する。
これは大変困ったものである。と産んだあとすぐに取り出していたが、あるとき
ママロバが間違って以前よりの抱卵されていた卵を取りだしてしまう。
卵を割ると血管が蜘蛛(くも)の巣のようにあり、胚盤が5o程に成長していた。
抱卵4日目くらいのものか。あちゃー。
21日で孵化すると本にあるので孵化予定日は4月11日以降になるが、かなり遅れると思う。
◆
茶チャボは一日中ひたすら卵を暖めている。
一日1度だけ餌を食べに外に出る。砂浴びをしたり、羽ぐつろいをしたりするが
しばらくすると巣箱にもどる。
抱卵中は巣箱を開けても逃げない。手を入れるとつつかれる。
しかしよく身体から卵が外に飛び出している。だいじょうぶかいな。
◆
3月28日、黒チャボが茶チャボの巣箱に入って卵を暖め始めた。
いったいどうなってんだ? 二羽仲良く狭い巣箱の中に座っている。
二羽鳥(ニワトリ)だから仕方がない。
箱の中には20日から暖め始めた卵と、その後黒チャボが産んだ
卵とが混在している。ひよこの孵化日に1週間くらいの差がでる、
これはちょっと困ったことになった。前回のように先に孵化したひよこの世話で
残りの卵の抱卵放棄をするかもしれない。
外で雄の白チャボが寂しそうに1羽だけいる。
◆
白玉6個、赤玉6個 合計12個を2羽で仲良く暖めている。
餌を食べに外に出るときも2羽一緒。
白チャボくんは欲求不満なのか、雌達が外に出てくると追いかけまわしている。
◆
解説
占城(チヤンパ)国(今のベトナム近辺)から渡来したからいう
鶏。小形で、尾羽が直立し、両翼が地に接するほど低いことなどが特徴。種類が多く、抱卵、育雛(いくすう:ひなを育てること)が得意。
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ニワトの祖先 | キジ目キジ科の鳥で原種は東南アジアのジャングルにすむ野鶏(やけい)が家禽(かきん)化されものといわれる。野鶏には赤色野鶏、緑襟(あおえり)野鶏、セイロン野鶏、灰色野鶏の4種類がいる。この中の赤色野鶏がニワトリの祖先といわれている。@
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白色レグホン | イタリア北部の都市リヴォルノ(英語名レグホーン)原産の鶏をアメリカで改良。とにかく卵をよく産む品種で年二百個を超える。一年に最高365個の卵を産むそうな。白玉を産み、スーパーでみかける卵はこれの卵が多い。
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烏骨鶏(うこっけい) | インド、中国の原産。羽毛は白・黒などで、細裂して毛糸のよう。皮膚も肉も骨も暗紫色なので、この名がある。漢方薬に使われるため、その卵は人気がある。デパートでは1個500円で売っているそうな。国の天然記念物に指定されている。
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成鳥 | ニワトリは孵化後四ヶ月ぐらいで成鳥となる。6ヶ月くらいで卵を産む。
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鳥の食事 | 十姉妹、カナリアなどのフインチとよばれる小型の鳥は丸一日何も食べなかったら死んでしまう。空を飛ぶ鳥類は出来るだけ身体を軽くする必要があるため、余分な物を蓄えない。ニワトリは大空を飛びまわらないから身体を軽くしておく必要はない。餌箱に餌が無くても地面を掘り返し何か食べている。しかし水を切らしたらだめと鳥屋の主人。健康のため餌はしっかりやろう。 |
ぶよぶよの卵 | 普通カルシウムが不足するとこういう卵を産む。初産のころはこういう卵を産むことがあるそうな。
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ニワトリの抱卵日数 | 抱卵日数は鳥類によって違う。大型の鳥になるにつれて抱卵日数は長くなる。ニワトリは21日。大型のニワトリも小型も抱卵日数が同じなのは不思議だ。この21日というのは38度で孵卵器に入れた場合で、実際親鳥が暖めた場合は遅れる事がある。
ちなみに十姉妹は14日、ウズラは16日、アヒルは28日、ダチョウは42日 |
飼育時の雄雌の割合 | 雄鶏は非常に精力が強く、雌1羽では雌鳥の身体がもたないから、雄雌飼う場合この割合が最もいいとの事(店主曰く)。雄が2羽いるとけんかばかりする。
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砂浴び | 砂の上でのたうち回り、身体に付いている羽虫などを落とす。ニワトリ以外にもキジなど多くの鳥がする。
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転卵 | 人工孵化の3要素に 適温、適湿とこの転卵が入る。孵卵器に入れてもこの作業は必須(いい器械は自動転卵装置が付いている)。
転卵しないと卵黄が卵殻膜にくっついて死んでしまう。4〜5時間おきに転卵すればくっつかない。C 転卵しなくても孵化する場合もあるそうだ。しかし孵化率はかなり下がる。 |
卵の色 | 白、薄茶色がほとんど。日本、アメリカでは9割が白玉だそうだ。薄青色の卵を産むニワトリもいる。(チリ原産の「アロウカナ」)A
雌鶏の耳の後ろにある耳たぶ?の色具合で産む卵の色が分かるそうだ?白色もしくは赤色に白が混ざっておれば白玉、それ以外は赤玉 B。ちなみにロバ家のチャボは外れているな!。
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10個程溜まると | 卵が7〜10個溜まってくると抱卵し始める。そうしなかったら最初に孵化した雛と最後のものとでは10日間の差が出る。一度に孵化してくれないと親鳥も雛鳥も困るのである。 1、2個からでも孵卵する親鳥もいる。
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卵を産む周期 | 卵を産み次のを産むまで25時間かかる。産卵時刻は1時間ずれ、午後にずれ込むとその日は休み、次の早朝産むとAに書かれているが、ロバ家のチャボは夕方でも産む。
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有精卵と無精卵との見分け方 | 黄味の上にある胚盤が有精卵では直径3〜4oくらい、その周囲は白濁した環でとり囲まれ、白濁部の内側は卵黄色、そして中心部に点状の白濁部がある。無精卵は有精卵にくらべ胚盤の輪郭が明確さを欠き、大部分が白濁、直径も一回り小さい。 分析上では成分の差は認められない。A
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卵は洗うと腐りやすくなる? | 卵殻の表面はクチクラというものでコーティングされている。これは卵内部への細菌の進入を防ぐ役割をしている。卵を洗うと表面は綺麗になるがこのクチクラがとれるので腐りやすくなる。A
産卵直後の卵の内部は無菌とされているが、殻の表面には細菌がいるので保存状態によっては細菌が入る事もある。産卵後9日目ぐらいは洗卵無洗卵とも無菌だが、それ以降洗った卵には菌が進入してくる。無洗卵のほうは細菌の進入はかなり遅くれる。A 食する卵は洗って冷蔵庫に保存するのが最もいい。 ヒヨコにする卵(種卵[しゅらん]という)は洗わず、とがった方を下にして、涼しい場所に保管する。決して冷蔵庫には入れない。
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破卵歯(はらんし) | 上の嘴の先に付いている先が鋭利にとがった突起物。孵化後数日で自然に取れる。
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はしうち | 雛が外に出るため嘴で内側から殻に穴を開け始める事。
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すり込み | 孵化したての雛が初めて見る 自分より大きな 「動く物」 を自分の親だと認識する事。
普通は母鳥が最初の「動く物」になるが、実験では「人間」「動くおもちゃ」でも、ヒヨコの脳裏に親と「すり込み」されてしまう。「すり込み」は瞬間的に雛の目に映る物を親と認識するのでなく、ある程度の時間をかけて見つめないと「すり込み」されないようだ。
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孵化したての雛は何も食べない | 孵化したばかりの雛は体内に養分を蓄えている。そして2、3日間はその養分で生きている。何も食べずに母鳥の羽の下でじっとしている。何も食べないが糞をするのにはびっくり。
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ゆで卵 |
産みたての卵は、ゆで卵にすると薄皮と白身がくっついてしまって、殻がうまくむけないので、ゆで卵には不向きだ。
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孵化前の卵 |
抱卵前の卵を光にさらすと 光が透けて見える。抱卵1週間もすれば赤い血管が見える(見えない卵は未受精卵)。
日数を経るにつれ全体的に光を透さなく黒く見える。そして気室の部分が大きく広がって見える。 孵化前の卵を耳に当てると中からカリカリ音がする。「ピヨピヨ」と鳴き声も聞こえる時もある。 腐っている玉は 振ると チャポチャポ音がしたり、異臭がする |
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「 鶏と人 ----民族生物学の視点から----」 秋篠宮文仁 編著 小学館 −−−−@ 「 タマゴ屋さんが書いたタマゴの本」 井土貴司 著 三水社 −−−−A 「ニワトリ アヒル ウズラ」 石森禮子 著 ポプラ社 −−−−B 「ニワトリの絵本 やまがみよしひさ」 著 農山漁村文化協会 −−−−C |
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にわとり・うさぎ Q&A ネット 本格的な飼育方が掲載されています。 たまご博物館 たまごの事ならなんでも。 「生物学コーナ」は必見です。 ニワトリ工房 ニワトリをこよなく愛する通称ほっし―さんの謎のホームページ。
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