笙吹きロバの
龍笛のページ
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笙吹きロバも中学時代に最初に習ったのは龍笛でした。
以前一度龍笛を作ってみて、この楽器にとりつかれました。
吹いてよし、 聞いてよし、作ってよし・・・・・
2009.10
雅楽のページ
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雅楽で用いられる横笛(よこぶえ)
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三種類の笛があります |
雅楽で使われる横笛(よこぶえ)には 神楽笛(かぐらぶえ)、龍笛(りゅうてき) 、高麗笛(こまぶえ)の三種があります。
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代表は龍笛です |
その中でも代表が龍笛です。横笛(おうてき)、主笛(おもぶえ)、また単に笛とも呼ばれています。
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龍笛とは? |
龍笛とは横笛(おうてき)の美称です。笙のことを鳳笙と呼ぶのと同じです。 「おうてき」は「王敵」に通ずるので、めでたい龍の声になぞらえて「龍笛」と呼んでいます。龍の名の通り龍笛は勢いのある音色で主旋律の篳篥の音に絡みつつ、縦横自在に低い音程から高い音程(セメ)にあがるさまは龍の鳴き声を彷彿させられるものがあります。
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「龍笛」 |
管絃、唐楽、催馬楽(さいばら)、朗詠(ろうえい)、久米歌(くめうた)、大和歌(やまとうた)、大歌(おおうた)に使われる笛です。指穴は7孔。能管の原型となる笛です。 寸法:長さ40cm 内径1.3cm |
「高麗笛」 |
狛笛とも書き高麗楽や東遊にもちいられる。龍笛よりもひと回り小さく、指孔は6つ、音は龍笛より2度高い。 寸法:長さ36cm 内径0.9cm |
「神楽笛」 |
我が国古来の笛なので和笛(やまとぶえ)、日本笛(やまとぶえ)といい、太笛(ふとぶえ)ともよばれています。 神楽歌に使われる笛です。3種類の横笛の中で一番長く、龍笛より少し細く、指孔は6つで、龍笛より長2度低く神楽歌に用いる。 寸法:長さ45cm 内径1.8cm
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正倉院の横笛 |
東大寺の正倉院には4本の横笛と8本の尺八が保存されています。
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清少納言は笛の音がお気に入りだった。 |
『枕草子』の中で、 「吹きものは、横笛いとをかし。遠(とほ)くより聞こえたるも、近くなりもてゆくも、いとをかし。近かりつるが、いと遠くなり<もて>ゆきて、遥かに聞こえたるも、すべてをかし。・・・」 と記しています。
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龍笛の構造 |
▲ 龍笛の断面略図
・龍笛は竹で作られ、表側に「歌口(うたぐち)」と7つの「指孔(ゆびあな)」を持ちます。 ・龍笛は基本的には本体部分と一回り太い頭(首)部分との2本の竹で作られます。結合部分は歌口より頭側です。 ・歌口、指穴のぐるりの竹をすこし彫り込んでいます。 ・竹管の内側には砥の粉に漆を混ぜた下地漆を何層にも塗り最後に朱色の漆が塗られています。 ・首部分の裏側には黒檀や煤竹の節部分で蝉といわれるものを作りはめ込みます。 ・上記イラストには描かれてませんが、竹管の外側、桜樺が巻かれる部分 の下にはヘギ板と呼ばれる 薄い板が巻かれていて、笛に厚みを持たせています。樺下と呼ばれています。竹に直接 樺や藤を巻いてません。
・外側には桜樺や籐(とう)で作られた紐(ひも)を巻き膠(にかわ)で止め、漆で固めて割れを防止しています。 ・頭の内部はバランスをとるために鉛の棒が和紙にくるまれて挿入されています。 ・歌口横の反射板(壁)となる部分は和紙を付き固め蜜蝋を流し込んであります。 ・頭の栓の部分は龍笛には赤系の、高麗笛には緑系の錦をまいた木製の栓をします。 ・頭(首)の方が竹の根本の方で尾に行くほど内径が狭くなります。
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龍笛の役割 演奏において、篳篥が主な旋律を吹きます。 龍笛(高麗笛)も主旋律を吹きますが、それに加えて装飾するような旋律を吹きます。 ですから篳篥よりも龍笛のほうが指使いは細かく複雑です。 また通常、楽曲の出だしの部分は龍笛(高麗笛)の独奏で始まります。 音頭(おんどう)を吹くといいます。 龍笛は篳篥に比べ、龍笛ははるかに広い音域を持ちます。
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笛の音域 音域(E5〜D7)をもちます。
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龍笛の譜面
▲ 盤渉調 「越殿楽」の譜面
チイチイラ・・・ 歌部分 、ユタユタ・・・ 運指部分 ●から●までが4拍
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笛の吹きかた (指の押さえ方)
参考:親子で雅楽
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笛の材料 ▲煤竹(すすだけ) 竹管は煤竹といって茅葺(かやぶき)屋根で長い年月煙でいぶされた女竹(しのべ竹)が最もよい材料とされています。
しかし数が多くないため、最近は煤のかかっていない素竹(しらたけ)でできた笛も多い。
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龍笛はどこに行ったら買えるの?
▲ プラ管の龍笛(上)と篳篥(下)
安いプラスチック製(上記写真)で5000円程。竹製で10万円から40万円程。 籐巻きと桜樺巻きでは値段が10万円程違ってきますので 30万 40万と値が上がっていきます。
同じ値段の笛でも 音の出安さや音の抜け方が微妙に違い自分に合った笛が必要です。
ロバの友達の笛吹きによれば元宮内庁楽部の笛の先生が 「いい笛は最初からよく鳴る」 と言われたそうです。 言い換えれば、鳴らない笛をいくら吹き込んでも鳴るようにならないということでしょう。
歌口の微妙な角度や指穴の配置、内径等の構造的な問題で、いい笛は買ったときから良く鳴るのです。 ただ、初心者が練習次第でよく鳴ってくるというのも常識です。 これは自分の口が笛に慣れてくる、鳴る“こつ”をつかんでくるからです。
初心者は最初はプラ管でよく練習し、よく吹けるようになったら本管を買う、というのもいいかもしれません。
篳篥、笙はリードが大きくものを言いますが、笛は本体ですね。
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竹を裏返す?
そんなことが出来るのかとお思いでしょうが出来るのです。 竹管を6から18に等分に割ります。これを再度漆でくっつけた竹管で作った楽器を「割管 わりかん」と呼んでます。
* ▲『週間人間国宝66号雅楽』より 京都 「八幡内匠」での18割り竹技法
「割り竹」とは別に数等分した竹の裏表を逆にしてくっつける技法を「返し竹」と呼ぶそうです。 竹は外側が堅いので、外側部分を内側にもってくることで特殊な音響的な効果をねらったものです。 能管によく見られるそうです。 * 返し竹 外皮が内側にきています これを漆でひっつけて管を作ります。
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蝉(せみ)って?
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龍笛や高麗笛、には蝉がついています。この蝉は昆虫のセミからきています。 横笛(よこぶえ)は吹き口のすぐとなりに反射板(かべ)があります。龍笛等ではこれを和紙と蜜蝋でつくりますが、 竹の節の壁を利用すればわざわざ作らなくてもすみます。 本来は節を利用した笛が原型でその節の裏側には大抵は枝、もしくは枝痕がついていて、 この枝が木にとまっているセミに似ているところから「枝」とは呼ばずに「蝉」とよんでいます。 龍笛においては蝉の部分は黒檀で彫刻したのもや煤竹の枝部分を加工したもので出来ています。 また蝉の部分を虫が食ったように穴や食い後をわざと付けるのを「松虫作り」と呼んでいます。
* 安価な竹製の龍笛にはこの蝉が無いのが有りますが、何か安っぽくて吹いた気がしません・・・。 龍笛において蝉はあくまでも後から着けられた装飾品ですが、高麗笛や神楽笛には 後からはめ込んだ蝉ではなく本来の枝痕をそのまま蝉としてある笛もあります。
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籐巻きと桜樺巻きの見分け方 判りにくいですが、よく見ると判ります。 大概の笛は巻き部分の漆がどこか飛んでいます。 そこをよく見れば、 籐巻きは白っぽい籐の色が見えています。 樺巻きは赤紫色の桜皮の色です。 きっちり漆が塗られている場合は分かりません。
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龍笛と能管の違いは? 外観はほぼ同じですが ・能管には歌口から指穴までの間に「のど」とよばれる竹管がはめ込まれて一部分狭くなっている。 ・能管の首(歌口の方)の先端には彫刻された金属の栓(頭金)がはめられていますが、 龍笛は赤い錦の布を覆った木の栓がしてあります。 ・能管は一般に指穴すべての周りに赤い漆が塗られているます。 ・龍笛にはきっちりした音程が定められていますが、能管は定まっていないようです。
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* のつく画像は インターネット等からとってきました。
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